文章を書かないAI「Jev」を試してみた。GPT → Jev → GPTで仮説を数値評価する
生成AIというと、文章を書いたり、アイデアを出したり、質問に答えたりするもの、というイメージが一般的です。
ところが、少し違うタイプのAIを使えるようになりました。
その名前は「Jev」。Jevは、文章を生成する代わりに、与えられた情報や仮説に対して、確率やScoreといった数値で判断材料を返してくれるAIです。
少し試してみましたが、これまでの生成AIとは違った使い方ができそうで、とても興味を持っています。
約2,400トークンを評価して、約0.015円
今回、Jevに約2,400トークンの情報を入力して試してみました。料金は約$0.0001。日本円にすると約0.015円です。
さらに、Jevが返す結果側については出力料金が無料です。
現在は$5 の無料クレジットもあるため、かなりの回数を試すことができます。
もちろん、安いというだけで価値があるわけではありません。
私が面白いと感じたのは、これまで文章生成が中心だったAIに、「評価する」という新しい役割を持たせられることです。
特に、テストマーケティングや新規事業の仮説検証に活用できないか、これから試してみたいと考えています。
GPT → Jev → GPTという使い方
私が現在考えているのは、次のような流れです。
GPT → Jev → GPT
GPTが問いを整理し、Jevが仮説を数値で評価し、その結果をGPTが意味づけして回答を仕上げる。
役割を分けると、次のようになります。
- GPTに相談する
相談内容を整理し、Jevに評価させるためのState(前提情報)とQuestions(確かめたいこと)を作ります。 - Jevで評価する
StateとQuestionsをもとに、確率(%)やScore(点数)で仮説を評価します。 - GPTが最終回答を作る
Jevの評価結果を読み解き、その数値が何を意味するのかを言葉で意味づけし、相談者に分かりやすい回答へ仕上げます。
つまり、
GPTが問いをつくり、Jevが評価し、GPTが意味づけする。という役割分担です。
「答えを生成するAI」から「判断材料をつくるAI」へ
これまでにも、生成AIに「100点満点で評価してください」と依頼すれば、点数をつけてもらうことはできました。そのため、「AIに数値評価させる」という考え方そのものが、まったく新しいわけではありません。
ただ、Jevの面白さは、文章生成の延長として点数をつけるのではなく、最初から判断や評価を目的として設計されていることにあります。
ここは大きな違いだと思います。
これまで、「AIに何を書いてもらうか」を考えることが多かったのですが、これからは、「AIに何を評価させるか」という設計も重要になるのではないでしょうか。
テストマーケティングとの相性
特に可能性を感じているのが、テストマーケティングです。
例えば、新しいサービスを考えたときに、「この商品は売れるでしょうか?」とAIに聞くだけでは、あまり意味がありません。
むしろ重要なのは、
「誰に対して」「どんな課題を」「どんな価値提案で」「どの価格帯で」「どのような訴求をするのか」といった仮説に分解することです。
GPTでこうした問いを整理し、Jevで複数の観点から数値評価する。
そして、その結果を再びGPTに戻し、
「なぜこの項目が高いのか」「なぜこの項目は低いのか」「どの仮説から実際に検証すべきか」を考える。
この使い方ができれば、AIは単なる文章作成ツールではなく、仮説検証を支援する仕組みになっていきます。
重要なのは、数値を鵜呑みにしないこと
一方で、注意も必要です。
例えばJevが、「顧客価値 72%」と評価したとしても、それは実際の市場で72%の人が購入する、という意味ではありません。あくまで、与えられたStateとQuestionsに基づいて評価された数値です。
つまり、Jevの数字は「市場調査結果」ではなく、次に何を確かめるべきかを考えるための仮説評価として扱う必要があります。ここは非常に重要だと思います。
AIで仮説を立て、AIで評価し、その後、実際の顧客や市場で検証する。
そして現実から得たデータを、再びAIに戻す。
この循環ができれば、
AI → 実践 → データ → AI という新しい仮説検証のループをつくることができます。
CodexやClaude Codeで仕組み化する
この「GPT → Jev → GPT」の流れは、毎回手作業で行う必要もありません。
CodexやClaude Codeを使えば、
GPTでStateとQuestionsを生成
↓
Jev APIへ送信
↓
評価結果を取得
↓
GPTへ戻す
↓
レポートとして出力
という一連の流れを、自動化することも可能です。
例えば、新規事業評価、商品コンセプト評価、顧客ヒアリング分析、サービス改善、事業計画のレビューなど、さまざまな用途に応用できそうです。
AIに「考えさせる」だけでなく、「評価させる」
生成AIが登場してから、多くの人が「AIに何を作らせるか」を考えてきました。
文章、画像、動画、プログラム。
しかし、Jevを触ってみて、もう一つ面白い方向があると感じています。
それは、AIに仮説を数値で評価させるという使い方です。
そして、人間はその数字を鵜呑みにするのではなく、
「なぜ、この数字になったのか」「次に何を確かめるべきか」「現実の市場ではどうなのか」を考える。
AIに答えを任せるのではなく、AIを判断材料をつくる道具として使う。
この使い方は、これからの新規事業開発やマーケティング、コンサルティングにおいて、かなり面白い可能性があるのではないかと思っています。
まずはテストマーケティングから、いろいろと試してみます。
