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CASE 03|「地域で起業家をどう育てるか」三原市SCC5年間の実践を学会で報告

「地域で起業家を育てるには、何が必要なのか。」

起業家育成は、経営知識を教えるだけでは十分ではありません。

学び、対話、仲間、メンタリング、地域の支援者とのつながり。挑戦する人が実際に行動へ進み、その後も挑戦を続けられる環境をどうつくるかが重要です。

本ケースでは、三原市で5年間にわたり継続してきた「スタートアップ創出シティカレッジ(SCC)」の起業家育成実践を、2026年7月12日に大阪産業創造館で開催された「企業家研究フォーラム2026年度年次大会」で報告した事例をご紹介します。

実績概要

報告先
企業家研究フォーラム2026年度年次大会

実施日
2026年7月12日

会場
大阪産業創造館

登壇者
バリュー・クリエイション株式会社
代表取締役 松浦幸夫

当社の役割
共通論題における「起業家育成」の実践報告

報告テーマ
「苗木と土壌」― 三原市SCCの5年間から考えるローカル・スタートアップの育成

関連領域
起業家育成/ローカル・スタートアップ/新規事業/メンタリング/地域連携

今回の問い|地域で起業家をどう育てるか

共通論題「ローカル・スタートアップの育成・資金調達・出口戦略:中国地域」の中で、当社代表取締役 松浦幸夫が「育成」を担当しました。

報告の中心となったのは、地域で起業・新規事業に挑戦する人を、どのように学びから行動へつなげ、実際の事業化まで支援するのかという問いです。

三原市SCCの5年間の実践と成果をもとに、講座の設計、メンタリング、地域とのつながり、修了後の継続支援までを整理して報告しました。

5年間の実践|学ぶだけで終わらない起業家育成

SCCでは、経営知識を学ぶ講義だけでなく、受講生同士の対話、起業家や専門家との接点、継続的なメンタリングを組み合わせています。

目的は、知識を身につけることだけではなく、受講生自身が事業構想を整理し、実際の行動へ進むことです。

当社は、プログラムの企画・運営、カリキュラム設計、講師調整、メンタリングなどを通じて、受講生が事業構想を具体化し、事業計画や実践へ進むための支援環境を構築してきました。

実践の考え方|「苗木」だけでなく「土壌」をつくる

報告では、起業家を「苗木」、起業家を育てる環境を「土壌」に例えて、SCCの実践を整理しました。

苗木だけを見ていても、十分には育ちません。

起業家の成長には、本人の能力や意欲だけでなく、学び、対話、仲間、メンタリング、地域の支援者とのつながりなど、挑戦を続けられる環境が必要です。

SCCでは、挑戦者と支援者が継続的に関わる仕組みをつくり、学びを実際の起業や新規事業へつなげることを重視しています。

成果|学びから起業・新規事業へ

SCCでは、過去5年間で受講生45人のうち19人が、起業または社内での新規事業の立ち上げを実現しています。

出典:三原市「令和8年度スタートアップ創出シティカレッジ」募集案内(PDF)(1ページ目・市長メッセージ)

講座を受講して終わるのではなく、事業構想を具体化し、実際の行動へ移す受講生が生まれていることを、起業家育成の成果として報告しました。

こうした実績は、起業家育成において「何を教えるか」だけでなく、「学んだ後にどう行動へつなげるか」が重要であることを示す実践事例となっています。

具体事例|事業構想の転換から会社設立・資金調達へ

年次大会では、SCC修了生の具体的な事例も紹介しました。

受講時の学びやメンタリングを通じて自らの強みを再認識し、事業構想を転換。

その後も継続的な伴走支援を行うなかでENTECH株式会社を設立し、2026年には地元企業からの出資を受け、ベンチャーキャピタルとの交渉へ進んでいます。

この事例を通じて、起業家育成が講座の修了で終わるのではなく、会社設立、資金調達、さらなる事業成長へつながる可能性を報告しました。

専門的な場で共有|実践を地域の知見へ

企業家研究フォーラムの共通論題では、「育成」「資金調達」「出口戦略」「政策」「研究」など、それぞれ異なる立場からローカル・スタートアップについて議論が行われました。

バリュー・クリエイション株式会社は、その中で「育成」の実践を担う立場として、三原市SCCで継続してきた起業家育成の仕組み、成果、修了生の事業化事例を報告しました。

地域での実践を、研究者、支援者、政策関係者などが集まる専門的な場で共有することで、SCCの経験を一つの地域だけにとどめず、ローカル・スタートアップ育成を考えるための知見として提示しました。

5年間の実践から見えてきたこと|起業家だけでなく、挑戦を支える環境を育てる

地域で起業家を育てるために必要なのは、講座を開催することだけではありません。

挑戦する人が学び、考え、仲間や支援者とつながり、実際に行動し、その後も相談できる環境をつくることが重要です。

「地域で起業家を育てるには、何が必要なのか。」

三原市SCCの5年間の実践を通じて見えてきたのは、起業家という「苗木」を育てるだけでなく、挑戦が育つ「土壌」を地域につくり続けることの重要性です。

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